隠れた欠陥や異物を可視化する近赤外線ハロゲン光源システム
近赤外線領域(およそ900nm~1700nm)を効率的に照射できるよう設計された本装置は、水分や特定の有機物に対する吸収帯を活用することで、肉眼や可視光カメラでは検出しにくい欠損や異物、内部構造を捉えやすくします。
ハイパワーかつ安定した光出力を提供すると同時に、フィルター簡易脱着機構により波長帯の切り替えも容易。食品加工ラインでの異物混入検査やシリコンウェハーの内部欠陥検査など、多岐にわたるアプリケーションに対応します。
特長
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近赤外線専用ランプと多様なフィルターによる波長選択
150Wハロゲンランプをベースとし、NIR(-NIR)やAIR(-AIR)など用途に応じたランプタイプの選択が可能です。付加的に可視光カットや特定ピーク波長を強調するフィルターを装着することで、しょうゆやジュースなどの液体中の異物、りんご・タブレット飴など食品の内部キズ、水と油の分離状態、シリコンウェハー内部のパターンなどをより鮮明に捉えられます。
高出力・安定したDC照明方式
定格15V 150WのハロゲンランプをDC駆動することで、ちらつきや光量のばらつきを最小限に抑えています。力率0.95以上の設計やワールドワイド入力(AC100V~240V)にも対応しており、さまざまな作業環境で安定して高い光量を発揮します。
フィルター簡易脱着機構とファイバー照明対応
標準でフィルターの着脱を容易にする機構を搭載し、異なる検査条件下での切り替えがスムーズに行えます。ファイバーを用いた照明にも対応しており、検査対象に合わせて最適な光学レイアウトを組みやすい点も大きなメリットです。
静音ファンモーターとコンパクト設計
強制空冷ながらも静音設計を採用し、作業環境の快適性を保ちながら効率的に放熱。124×165×224mm(幅×高さ×奥行)・約2.7kgの筐体サイズで、検査設備や生産ラインへの組み込みが容易です。
多彩な検査事例と応用範囲
近赤外線で食品内部の傷や水分分布、樹脂や包装材の透過検査、シリコンウェハーのパターン検証など、幅広いアプリケーションが報告されています。印字やラベルを除去した状態での中身チェック、塩と砂糖の識別、水と油の分離状態検証など、プロセス管理や品質保証において従来の可視光検査では得られなかった情報を効率的に得ることができます。
仕様
型式 | PIS-UHX (-NIR/-AIR) |
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定格入力電圧 | AC100V~240V |
入力電圧許容範囲 | AC85V~264V |
定格周波数・相数 | 50/60Hz・単相 |
定格入力電流 | 2A-1A |
力率 | 0.95以上 |
点灯方式 | 直流点灯方式 |
適合ランプ | 15V150W |
調光方式 | 電圧可変式 |
電圧安定度 | ±0.1%(定格入力電圧±10%時) |
電圧可変範囲 | 2-15V |
冷却方法 | 強制ファン冷却 |
環境温度範囲 | 0~40℃ |
環境湿度範囲 | 20~85%RH (但し結露なし) |
外形寸法 | 124 (幅) ×165 (高さ) ×224 (奥行き) |
重量 | 約2.7kg |